「幼稚園いきたくない!」
「ママと一緒にいたい!」
毎朝の、子どもの行きしぶりとの格闘は辛いですよね。
入園して半年、園の門で「いってきます」と手をふり、一人で教室まで颯爽と歩いて行く姿を1週間連続で見れたのは9月の終わりのことでした。
この記事では、幼稚園年少の息子(ちび小僧)と私が、行きしぶりを克服するまでの奮闘をお伝えします。
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問題児の入園式
ちび小僧は、入園式で問題児でした。
園へ行くことには抵抗がなかったのですが、制服を着たくないと言うのです。
入園前に家で試着したときには気に入った様子で、「脱ぎたくない」と言い、着たまま出かけたほどでした。
制服に関しては安心していた入園式の朝に、まさかの事態です。
私は考えました。
『他の子が着ているのを見れば着るだろう』
そう思い、園で着替えさせてもらおうと、早めに出発しました。
ところが、ほかの子を見ても、「カッコいいよ」等いろいろ言っても聞いてくれません。
時間も迫り、無理やり着替えさせようとすると泣き叫び、体をのけ反らせて大騒ぎです。
夫がなんとかシャツとズボンだけ着せましたが、その後も私に抱きついて泣いていました。
ジャケットと白の靴下は身に着けられず、1人そんな姿の集合写真となりました。
『これも思い出になって、笑い話になるだろうな』と思ってはいましたが、その時は汗だくだわ、周りに気をつかうわでヘトヘトの入園式でした。
先生方が優しく声をかけてくださいました。
「好きな服着たいよね、制服じゃなくてもいいから幼稚園にきてね。」
とても救われました。
今思えば、園で着替えようという私の考えがあまかったのかなと思います。
好きな服で行けると思わせてしまって、余計に大騒ぎになってしまった気がします。
家でなんとしても着替えて出発すれば、外に出て気持ちが切り替わる要素がいろいろあるかもしれません。
虫や水たまりを見つけたり、カッコいい車を見かけたり。
なかなかハードな幼稚園生活のスタートとなりました。
制服を着ない。私服登園した1か月。と同時に行きしぶりも。
入園式から3日後が初登園日で、5日間の慣らし保育が始まります。
この時は、行きしぶりが起きるかどうか予測できず、制服問題が気になっていました。
初登園日まで、『どうしたら制服を着てくれるか』検索したり考えました。
ですが努力は実らず、慣らし保育1日目「いやだ!着ない!」の1点張りです。
入園式のときの先生のお言葉に甘えて、私服で行き、制服は持たせました。
「登園できたから100点!」先生方は相変わらず女神です。
これが1か月続くのですが、どうして制服を着たくないか、ちび小僧に聞いてみたところ、
「先生に見つかっちゃうから」
・・・。制服着ないほうが目立ちますけど?母には理解不能の返答でした。
『制服はいつか着てくれる。今はそれよりも行くことが大事。』そう言い聞かせて、毎朝見送りました。
先生からのアドバイスで、一応毎日「着てみる?」「靴下だけはく?」と声はかけていましたが、返事はNOの日々が続きます。
同時に行きしぶりとの戦いも始まりました。
「ママ離れないで。まだ3才だからママと一緒がいい。」
「きょう幼稚園?行きたくない。行かなくていい?」
「家で暮らしたい。」笑
私は
「ズボンだけはこう」
「靴はいてみよう」
「玄関まで行ってみよう」
「道まで行ってみよう」
と、できたらほめて、少し進んでの繰り返しで、到着し泣いて別れる毎日でした。
ギャーっと泣き叫んでるまま先生にお願いするのも胸が痛いですが、しくしく泣いて下を向き教室へ向かう姿を見るのも辛かったです。
それでも、『大丈夫、行けるようになる』と前向きに思えていました。
お迎えの時に先生から1日のお話を聞くと、すぐ泣き止んでいるそうで、楽しく活動している時間もあるとのこと。
行きしぶりつつも毎日行って、慣れるしかないと考え、根気よく続けました。
そして制服問題の行く末ですが、5月の2週目の、親子遠足の日が転機になりました。
母の気持ちとしては
『遠足でたくさん写真も撮るだろうし、わが子だけ私服で悪目立ちするなぁ。まだ親御さんとの面識も薄いし、同じ幼稚園だと思ってもらえないかもしれない。』
ちび小僧に提案しました。
「遠足はみんなとおそろいで行こう。もし迷子になっても見つけられるし。先生を驚かそう!」などアレコレ伝えたところ、やっと了解をもらえました。
遠足当日まで毎日のように声をかけ、当日の朝着てくれたときは心からホッとしたし、嬉しかったです。
先生にも褒めてもらい、ちび小僧も嬉しそうでした。
遠足の次の登園日、
『ここで折れては今までの努力が無駄になる。絶対に制服で行こう』と心に決め、少し抵抗されましたが、着て行くことに成功。
それ以降、無事に制服で登園できるようになりました。
「行きたくない」に共感はするが、切り替える
制服問題は1か月で解決できたのですが、私服であれ制服であれ、行きたくないは変わりません。
ちび小僧と私の毎朝の戦いです。
1日だけ、行きしぶりに根負けして休んだ日がありました。
5月末の火曜日の朝、前日激しく行きしぶった記憶からか、昨日の不安が残ってる様子で、いつもよりもひどい状態でした。
私も涙を流しながら、「無理やり行かせてごめんね。今日は休もう。」と話しました。
気を張っていた1か月と少し、『ここまでして行かせる必要あるのかな』と心が折れそうでした。
その日、休んでいつも行っている大きな公園で過ごすことにしました。
あんなにしんみりしていた2人でしたが、休むと決まるとわがまま放題のちび小僧と、怒りあきれる私。
ごはんを食べずに勝手にアイスをだしてくる、かき氷食べたい、ジュース飲みたい、公園で他の幼稚園生の集団にまざって遊んでもめる。
『こんなことなら幼稚園に行ってくれ!』と心から思いました。
翌日から私はナイーブな気持ちはなく、前向きに登園させられるいいきっかけになった気がします。
行きしぶりは日によって波があります。園長先生もおっしゃっていました。
ひどいときは、幼稚園からの帰り道に「あした幼稚園?」と聞き、「いやだ〜行きたくない😫」と大騒動でした。
もう明日の心配するんかい、と驚きましたが、ちび小僧にとってはそれほどいやだったのでしょう。
ここが痛いやら、かゆいやら、雨だから行かないやら、言い訳もいつの間にか学んでるんだと、成長を感じることもありました。
いい波のときは、自ら着替え、「お迎え1番遅くして」と言い、凛々しい表情で歩きます。
行きしぶる日が減っていき、機嫌よく行ける日が増えていく、少しずつ少しずつそうなっていきました。
育児における正解は、共感することだと学んでいたので、
「そうだよね、行きたくないよね」
「不安だよね、何が1番困ってる?」
「ママも行きたくないときあるよ」
と共感の声かけをしていました。
(後半は、またそれ?と思われていた様子でしたが)
そのうえで、行ったあとの見通しとして
「今日こんな楽しそうな遊びするらしいよ」
「今日は先生、制服カッコいいって言ってくれるかな?」
「もしさみしくなったら、このハンカチのペンギンちゃんが応援してるからね」
と言っていました。
それでも行きしぶりますが、もう仕方ありません。
「そうだね、行きたくないよね、うんうん、さ行こう!」
のノリで泣いても笑っても行くのみです。
お迎えのときは笑顔で、お疲れ様、がんばったねと心から声をかけています。
先生からのお話を聞いて、もしパパ・ママが不安な様子なら無理はしないでくださいね。
お休み、転園などほかにも選択肢はあると思うので、お子様とパパ・ママに合うやり方を見つけてくださいね。
まとめ
行きしぶりを克服したと思ってはいますが、大人もそうですが、波があるものなのでいつまた起こるかわかりません。
そのときは、今までやってきた共感、切り替えで乗りきろうと思います。
イライラしたり悲しくなったり、日々ストレスを感じることも多いですよね。
一生懸命やってる証拠だ!と自分をほめています。笑
皆様もどうか前向きに、いつか楽しく通ってくれる日が来ると信じて、朝の戦いに挑んでほしいと思います。
笑顔で「行ってきます」と手を振ってくれたあとの帰り道は、なんとも気持ちの良い帰り道です。
ちび小僧ががんばっているし、私もがんばろう!とやる気をもらえます。
お子さま達が、新しい生活に慣れ、園生活を楽しめる日が早くきてくれることを願っています。
読んでいただきありがとうございました。